サルけ/マワれ書店

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M・エンデが読んだ本

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小さい時からお話を作ったり曲を作ったりしていた私が、その道に進むのを断念のは、ものを作れるだけの素養が自分には無いと思った時なんですね。

自分の小ささに気付くまでは、世間に対して訴えたい様々なメッセージを持ち合わせていたのですが、自分が思っていることなど既に他の誰かが言ってくれているということが分かると、生業にしてまで主張したい何かというものを失ってしまったのです。
まして自分は探している答えをまだ見つけることができておらず、何かを作ったとしてもそれは“結論”を乗せた物には成り得ないわけです。


ミヒャエル・エンデ ファンの友人がいるので、図書館で何となく目についてしまいました。
開けてみると、なんとエンデ自身が編者となっている作品集ではありませんか。
しかもそのラインナップときたら、

  • 胡蝶の夢/荘子
  • 道徳的想像力/ルドルフ・シュタイナー
  • メールヘン/ゲーテ
  • 最後のユニコーン/ピーター・S・ビーグル
  • クリスティアン・ローゼンクロイツの化学の結婚 一四五九年/ヨハン・ヴァレンティン・アンドレーエ
  • ねずの木の話/グリム兄弟
  • 人類の教育/ゴットホルト・エフライム・レッシング
  • クリスチャンの世界あるいはヨーロッパ/ノヴァーリス
  • マリオネットの芝居について/ハインリヒ・フォン・クライスト
  • ヒキガエルの呪い…ヒキガエルの呪い/グスタフ・マイリンク
  • 弓術における禅/オイゲン・ヘリゲル
  • ヨーロッパの隠れた磁場/グスタフ・ルネ・ホッケ
  • インタビュー/パブロ・ピカソ
  • サン・ルイス・レイ橋/ソーントン・ワイルダー
  • 苦しみ畑/カーレン・ブリクセン
  • 大審問官/F・M・ドストエフスキー
  • 百年の孤独/ガブリエル・ガルシア・マルケス
  • マルテの手記/ライナー・マリア・リルケ
  • 建築現場/ルイーゼ・リンザー
  • 断片/フランツ・カフカ
  • ウムブラマウトの国では/クリストフ・メッケル
  • タンネンの木の葉/J・R・R・トールキン
  • 夢の劇/A・ストリンドベリ
  • エブリシング・アンド・ナッシング/J・L・ボルヘス


  • という豪華さ。
    知らない人の著作もたくさんありますが、それでも「一家に一冊」を願いたくなるのお得さ。

    今日はこの中で、一番最初に読んだピカソのインタビューから本日の名言(下記参照)を引用しました。


     現代絵画で「探求」って言葉が、どうしてあんなに重視されるのか、わからないね。
    (中略)
    私が絵を描くとき、重要なのは、見つけたものを見せることであって、探してるものを示すことじゃない。

    ――収録のパブロ・ピカソ『インタビュー』より
    編者ミヒャエル・エンデ
    訳者丘沢静也
    初版発行1996.12.20
    発行岩波書店
    定価レンタル
    入手場所佐世保市立図書館
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    1. 2007/10/25(木) 00:36:03|
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    3. | トラックバック:1

    働きマン

    work.jpg


    私は自覚のない安野モヨコファンです。

    好きな漫画家はと尋ねられたとしても即座に思い浮かぶ名前ではありません。
    にも関わらず、モヨコ作品を6タイトルは持っています。その内5タイトルは数巻にわたる連載もので、既刊のものは全て持っています。
    好きな漫画家と訊かれて答えるであろう楠本マキさんの作品でさえそんなに持っていません。
    しかも漫画だけに留まらず、モヨコさんのエッセイ「美人画報」シリーズも全巻持っているし、モヨコさんが関わっている「リセットダイエット」という本も持っています。
    安野モヨコさんをちゃっかり追いかけている私。

    私は何故モヨコ作品を買ってしまうのでしょうか。

    しかももっと言うならば、「モヨコ作品って最終回に向かい始めるとだんだん面白くなくなる」とさえ思っています。
    「どうせ最後は面白くない」とわかっていても、新作が出れば買ってしまうのです。
    不思議なことに、つまらない最終回に対する不満は皆無なのです。

    私は何故モヨコ作品を買ってしまうのでしょうか。

    作品の一つに『監督不行届』というものがありまして、その中に安野モヨコさんの旦那様である庵野秀明さんのインタビューが収録されています。
    それを読んだ時に私の疑問はほとんど吹き飛んでしまいました。感動さえ覚えました。こんなに言い当てている文章はないと思いました。
    そこを引用して本記事を終わらせるのは大変卑怯だとは思っていますが、庵野さんの言葉以上に上手く言い表すことが私には出来ませんので、今回は逃げさせていただきます。

     嫁さんのマンガのすごいところは、マンガを現実からの避難場所にしていないとこなんですよ。今のマンガは、読者を現実から避難させて、そこで満足させちゃう装置でしかないものが大半なんです。マニアな人ほど、そっちに入り込みすぎて一体化してしまい、それ以外のものを認めなくなってしまう。嫁さんのマンガは、マンガを読んで現実に還る時に、読者の中にエネルギーが残るようなマンガなんですね。読んでくれた人が内側にこもるんじゃなくて、外側に出て行動したくなる、そういった力が湧いて来るマンガなんですよ。現実に対処して他人の中で生きていくためのマンガなんです。

      安野モヨコ『監督不行届』祥伝社 2005
        p.139~「庵野監督 カントクくんを語る」より

    働きマン4
    著者安野モヨコ
    初版発行2007.8.23
    発行講談社
    定価本体514円+税
    入手場所博文堂?
    1. 2007/10/18(木) 00:28:36|
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    3. | トラックバック:0

    HUNTER×HUNTER 24巻

    hunter.jpg


    ※ネタバレ注意※

    久しぶりに読んでみると、気が重くなりました。
    この漫画に住むキャラクターは、実際に「生死」を賭けなければなりません。
    たとえば私の大好きなONE PIECEは「生死」に非常に甘いです。「命を賭けろ」というセリフがあっても、作者は愛すべきキャラクターたちの死を読者に突きつけることをしません。


    ミクスィーのHUNTER×HUNTERコミュにて他の方々の24巻の感想を見ましたが、そこに書き込みをしている人たちとの温度差を感じました。

    話は進みましたし面白かったですが、私としては読み返したくなる巻ではありません。
    これまでの巻は、興奮してその日の内に幾度も読み返したものですが、今回は反芻したくなる場面が特にありませんでした。

    どうやら王とコムギの絡みが多数の読者の方々にはツボだったようですが、私としては、友情や愛情のシーンがクサくなりすぎてしまうHUNTER×HUNTERの欠点が顕著に出た巻だと思っていました。
    要するに、興奮しておく場面で私がそれに至らなかったのが、温度差の原因ということになりましょうか。

    冒頭で云った通り、HUNTER×HUNTERは生死が曖昧ではありません。読者にショックを与えるであろうキャラクターの死を敢えて(作者が)描いている態もあります。
    生死の線に関わらずとも、今巻ではパームとビゼフのこともショックでしたね。キメラアントと戦うという任務が、どれだけのものを賭けなければ貫徹できないものなのかが上手く表わされています。 HUNTER×HUNTERそのものが、読む側にとってもまさに遊びじゃないという感じです。

    その辺りの残酷さ・厳しさと、クサいシーンのバランスが私にはあまり気持ち良いものではないのです。
    (でも多数の方にとってそうでないのなら問題は無いです。)


    私が今回最も怖かったシーンはプフがコムギを殺そうとして泣く場面ですね。
    「あ」が散りばめられたあの雑な描写のコマは身震いがしました。どうしてあんな狂気のこもった絵を描けるのでしょうか。


    キルアが儚げに見える点が読者にキルアの死を予想させているようですが、私はキルアは死なないと思います。
    キルアが死ぬと物語が動かなくなりませんか?
    “ゴンとの友情”が、週間少年ジャンプという媒体を介しているこの漫画が失ってはならない重要要素だと思うのですが、キルアが死ぬとなると友情面を描く代役キャラを擁立しなければなりません。
    人気もかなり占めているであろうキルアを殺してまで代わりのキャラを立てるメリットは、キルアを亡くすことで生じるデメリットには勝らないと思います。
    直情型で我儘なゴンと、我儘に折れて冷静さでカバーするキルアという2人の助け合いの構図が、高い精度で築き上げられているこの漫画では尚更です。ゴンとキルアは2人で1つなのです。

    (ただ、作者がハンター×ハンターを終わらせようとしているのならキルアの死も有りかもしれませんが。)

    イカルゴが死にそうだと私は思いましたが…。
    キャラクターのデザイン的にあまり魅力が感じられないので、先で長くキルアとの友情を育むキャラとしてはキャラの製造に力が入れられていないような気がします。


    物語の組み立て方には感嘆しました。
    ノブがマンションを仕掛けるために入れられたと思われる、王が腕をもいだ件などは、王が元々そういうことをしそうなキャラなのでエピソードに無理がありません。
    無理がないどころか、単に「行動が極端な王」に留まらず、このエピソードは『宮殿内で何かが狂ってきている』象徴にもなっています。


    なにはともあれ、今回あまり満足できなかったのは、私が一番心待ちにしているNGLのリーダーの再登場が無かったからかもしれません。

    HUNTER×HUNTER No.24
    著者冨樫義博
    初版発行2007.10.10
    発行集英社
    定価本体390円+税
    入手場所どっかのコンビニ
    1. 2007/10/09(火) 02:20:09|
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    3. | トラックバック:0

    友だちに「死にたい」といわれたとき、きみにできること

    友だちに「死にたい」といわれたとき、きみにできること


    読者に対して「きみは」という呼びかけをもって十代向けに書かれた本というわけで、十代ではない「大人」の立場としてこの本から学べるのは何なのでしょうか。

    この本が何故十代向けに書かれているかを考えてみます。

    おそらく、大人では子供の危機に気付けないからではないでしょうか。

    大人が無力だというのではありません。
    この本には再三、友達の自殺の計画を知ったら決してそれを秘密にしておかず、信頼できる大人に相談せよと書いてあります。
    秘密にしておくことを友達に約束したとしても、たとえその子との友情が壊れたとしても絶対に誰かに相談することを強く勧めています。
    その相談には大人の力が必要です。
    しかしこの本に書かれているように、「多くの親は自殺をおそれ」、「『自殺だなんてウチの子には関係ない』と思ってい」るのです。

    そもそも、私たちは暮らしている中で、他人の危機にそう敏感ではないと思います。
    例えば会社で、「この中に自殺を考えている人はいないだろうか、もしそんな人がいたら私が見つけて助けにならなくては」と心得て生きている人がどれくらいいるのでしょうか。気にすることができてもせいぜい自分の親しい人くらいではないでしょうか。
    「あの人は最近元気がないな」ということぐらいは思う時もあるでしょう。しかし、「おそらく彼の助けになれる人は自分以外にいる」と思っています。立ち入るべきではないとも考えています。

    他人の苦しみまではわかっても、死が迫っているほど深刻であるかもしれないとはなかなか思えないものです。

    私のごくごく個人的な見解ですが、まして親というものは子供の全てを小さく捉える傾向があるように思います。
    「自分の子供がこんなしっかりしたことを考えていたなんて」という驚きもそれかもしれません。
    子供の持つ「容量」を、実際よりもずっと低く見積もりがちです。
    だから子供の抱えられる悩みの「容量」は、危機に至るほど大きくないと思ってしまうのではないでしょうか。
    おそらくこの見積もりには、親自身の「容量」との比較も入ります。

    本の中には、「わが子に自殺の考えがあると知ったら、頭痛の種が増えたと思」う親もいるとあります。

    自分の人生がせわしない時は、自分のことしか見えなくなります。
    他人の悩みよりも自分の悩みの方が重大です。
    まして「容量」を低く見ている自分の子供が、自身よりも深刻な事態に陥っているとは思えないのかもしれません。
    ニュースに取り上げられるような悲しい事態、つまり子供が自殺するという事態が自分の身に起こるとは思っていないというのも当然あるでしょう。

    私が大学に進学した時に一番驚いたのは、「死にたい」と一度も思ったことのない人がこの世にいるということでした。
    もちろん個々人の前向き度や打たれ強さもそれには関わってくるでしょうが、単に死にたくなるような深みに落ちた経験のない人が親になった場合、ますます自分の子供と自殺は結びつかないものであるかもしれません。

    私はそういう親を責めたいのではなく、だからわが子と同世代の友達の方が、親よりも子供の危機に早く気付けるということなのではないでしょうか。
    本の中にも書いてありましたが、自身をふり返ってみても、相談するなら親よりも自分の友達を頼ることが多かったと思います。

    この本を理解した子供たちは、友達の危機のサインを見たら大人に相談するでしょう。
    危機に陥っている本人のサインに気付ける大人であれればベストですが、友達の危機を知らせに来た子のサインすら ないがしろにする大人には絶対になりたくないものです。
    その為に、自分の内側に余裕を持っていることがいかに大切であるか。
    自分自身こそが今まさに人の助けを必要としていて、心の余裕なんてとても持てない時もあるでしょう。
    だから、自らを取り巻く環境的に余裕を持てる立場の人は――つまり私は、持つ努力を精一杯しなければならないと思います。

     よい聞き手はいわば探偵のようなものです。
     相手のことばのなかに、気持ちを知るための手がかりをさがします。そして次のことに気をつけながら耳を傾けます。

    ●友だちが話していること
    ●友だちが話していないこと
    ●その両方から友だちがどんな気持ちでいるのか


    ※文字の強調は私が独自に加えたものです。
    著者リチャード・E・ネルソン博士
    ジュディス・C・ガラス
    訳者浦谷計子
    初版発行2007.8.10
    発行ゴマブックス
    定価本体1,200円+税
    入手場所博文堂
    1. 2007/10/04(木) 02:26:22|
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    わたしを磨く仕事の作法

    sigoto.jpg


    この本の要点を突いた一文がありまして、本当はそこを抜書きするべきなのですが、敢えてその一文には触れずに今回の記事を書き上げようと思います。

    本の帯にはこうありました。

    “頑張っているのに評価されない”

    ずばり私やん!

    正確には、少し前の私が思っていたことです。
    自分ではかなり頑張っていたつもりなのに、人には全く仕事をしていないように見えていたという事実を知った時のことです。
    しかしこの件に関しては幸い、私は現実を自力で受け止めることができ、「上司に人を見る目がないから」なんて発想には行かずに済みました。仕事をしていないと人に思わせる原因は自分にあるのだと素直に反省し、現在も行いを正すために目下努力中です。

    最近、自分の仕事のやり方に胸を張れず、どうして自分で納得が行かないのだろうと少々足掻いていたので、私を叱ってくれる本なのではないかと期待を込めて手に取り、目次を開きました。
    目次を読んですぐに購入を決めました。
    その一部が以下。

    ◆「いやな仕事はしたくないわ」
    →少し前までの私

    ◆「資格の一つも取らなくちゃ」
    →ほんの少し前までの私

    ◆「自分がしてほしいことをすればいいのね」
    →現在進行形

    ◆仕事の失敗はあなたの欠陥を浮き彫りにする
    →最近失敗をやらかしたばかり

    ◆暗黙のルールがわからない女になるな
    →わからない女として進行中

    ◆脳が満たされないから食べ過ぎる
    →食べすぎ進行中

    冒頭でも書きましたが、この本のメッセージはたった一文を抜書きすれば伝えることができます。全編に渡って繰り返されているメッセージがあるのです。
    その部分をここで書いてしまえば今回の記事は全く不必要となってしまいますので、自身のことを代用として書いておきます。
    最近の私は特に、自分としては結構人のために動いているつもりなのに、あまり感謝されていない気がしていたのですが、その理由が見つかりました。
    どういうものが仕事なのかをわかっていなかったことが悩みの原因のようです。

    「私は何か勘違いをしているかも?」と少しでも思うならば、その勘違いに是非気付いてみましょう。

    「チョコレートの過食をやめられない」
     という女性がいた。一日に何枚ものチョコレートを食べてしまうというのである。
    (中略)
    「安いチョコレートを食べるからダメなのよ。ショコラティエでもゴディバのものでもいいから、本当に高くて美味しいものを一粒食べてごらんなさい。一粒千円のチョコレートなら何粒も食べられないでしょう?コンビニのチョコレートなんて買っちゃだめよ」
     というのが、そのときの私のアドバイス。本当に美味しくていいものなら一粒で脳は満足する。安物を食べているから脳は満足しないのである。
    著者海原純子
    初版発行2007.9.25
    発行成美堂出版
    sasaeru文庫
    定価本体524円+税
    入手場所博文堂
    1. 2007/10/01(月) 02:03:38|
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