
私は自覚のない安野モヨコファンです。
好きな漫画家はと尋ねられたとしても即座に思い浮かぶ名前ではありません。
にも関わらず、モヨコ作品を6タイトルは持っています。その内5タイトルは数巻にわたる連載もので、既刊のものは全て持っています。
好きな漫画家と訊かれて答えるであろう楠本マキさんの作品でさえそんなに持っていません。
しかも漫画だけに留まらず、モヨコさんのエッセイ「美人画報」シリーズも全巻持っているし、モヨコさんが関わっている「リセットダイエット」という本も持っています。
安野モヨコさんをちゃっかり追いかけている私。
私は何故モヨコ作品を買ってしまうのでしょうか。
しかももっと言うならば、「モヨコ作品って最終回に向かい始めるとだんだん面白くなくなる」とさえ思っています。
「どうせ最後は面白くない」とわかっていても、新作が出れば買ってしまうのです。
不思議なことに、つまらない最終回に対する不満は皆無なのです。
私は何故モヨコ作品を買ってしまうのでしょうか。
作品の一つに『監督不行届』というものがありまして、その中に安野モヨコさんの旦那様である庵野秀明さんのインタビューが収録されています。
それを読んだ時に私の疑問はほとんど吹き飛んでしまいました。感動さえ覚えました。こんなに言い当てている文章はないと思いました。
そこを引用して本記事を終わらせるのは大変卑怯だとは思っていますが、庵野さんの言葉以上に上手く言い表すことが私には出来ませんので、今回は逃げさせていただきます。
嫁さんのマンガのすごいところは、マンガを現実からの避難場所にしていないとこなんですよ。今のマンガは、読者を現実から避難させて、そこで満足させちゃう装置でしかないものが大半なんです。マニアな人ほど、そっちに入り込みすぎて一体化してしまい、それ以外のものを認めなくなってしまう。嫁さんのマンガは、マンガを読んで現実に還る時に、読者の中にエネルギーが残るようなマンガなんですね。読んでくれた人が内側にこもるんじゃなくて、外側に出て行動したくなる、そういった力が湧いて来るマンガなんですよ。現実に対処して他人の中で生きていくためのマンガなんです。
安野モヨコ『監督不行届』祥伝社 2005
p.139〜「庵野監督 カントクくんを語る」より
| 働きマン4 | |
| 著者 | 安野モヨコ |
| 初版発行 | 2007.8.23 |
| 発行 | 講談社 |
| 定価 | 本体514円+税 |
| 入手場所 | 博文堂? |